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スタッフ日記

アライメント調整で出来る事

2022年9月23日スバル レガシィB4 その他 タイヤ・ホイール関連 > アライメント調整

アライメントの担当をしている鑓水です。

アライメント調整は、電話等で症状と金額を相談をさせていただいてから、予約を経て作業に取り掛かるのですが、電話でお話していて「それはアライメントでは直せません」と言う事も時には有ります。

20万㎞も走られている車で、フラフラして怖いのでアライメントで何とかしてくれ!と言われて車体の下にもぐって見ると、足回りのブッシュが切れていてはアライメントどころでなかった。と言う事もありました。それは人間で言うと膝の軟骨が無くなり関節が動かなくなったのにフルマラソンで3時間を走りたい!と仰るようなものです。

また、お客様が施した改造が元で不具合が生じているのに、その改造を元に戻すのは嫌だからアライメントでなんとかしてくれ!と言う相談にもNOとお返ししたケースも多々有ります。

最近多いのが、社外のアルミホイールにしたいけど交換まで至らない。でもローダウンしてホイール&タイヤがボディの中の方に入ってかっこ悪いので、ワイドトレッド・スペーサーを付けて辻褄を合わせた。そしたら高速でフラフラするようになった!とか、路面にタイヤが取られハンドルがフラフラして落ち着きが悪くなった。と言った症状はアライメント調整でネガをゼロにする事は出来ないのです。(人や車種によってはネガを感じない方もいらっしゃるので、相談下さった方が人一倍敏感な方なのかもしれませんが)

今回ご紹介する方は、スバル・レガシィにSTIのメンバーボルトを装着して以来左へ走ってしまうようになったので真っすぐ走る様にして欲しい!と言うものでした。

ボルトによってはメンバーの位置がずれるので、真っすぐ走らなくなるのは理解出来ます。人間で言うと、それこそ骨盤の角度がズレて腰痛や肩痛をおこすような感じですね。

さて早速試乗させていただきます。

仰る通り速度が乗って来ると左へ少し流れ始めます。但しブレーキを踏み前荷重にすると左方向への流れは出ません。

と言う事はリヤが悪さをしている可能性が有る!と言う考えに落ち着きます。

それを踏まえて測定してみると・・・

アレ?おかしいぞ。 数値的にはどう見ても右に行かないといけない数値なのです。

そこで一旦センサーを外し、お客様が持ち込まれていた時の空気圧300kpaをスバル指定の数値まで下げて試走してみます。

そうしたら左へ流れる”力”が明らかに弱まってます。

こうなると”アレ”です。溝の摩耗具合を見ながら、元々有ったであろう位置へタイヤを取り付けて試走すると、見事に真っすぐ走ります。

これは推測ですが、ボルトの作業をした際に好意でローテーションしてくれたのか?タイヤの取り付け位置が変わった。しかも空気圧がパンパンになる位に追加されて・・・

これは時々あるのですが、タイヤによる左右への流れなのです。

その車両に対し剛性が強すぎたり、逆に弱すぎたり、タイヤがヘナチョコ過ぎたりと理由は様々ですが、当該車両のタイヤも過去に流れを引き起こしたメーカーでした。

お客様には、「現在のタイヤが摩耗した際には、BSや〇〇を試してみて下さい。スバル車にはとても良く合うタイヤですから。そうしたらアライメント的に右に走り始め出すかもしれません。そうなったら改めて真っすぐ走る様に調整しましょう」とお伝えしてミッションは終了しました。

アライメント測定は、調整するためだけに測るのではないのです。車両の状態を知るために測る側面もあるのです。

そして出来る事と出来ない事も有るのです。とは言え、なるべく期待に応えるよう頑張ります。

        

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