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スタッフ日記

BMW4シリーズのアライメント調整

2022年8月3日BMW タイヤ タイヤ・ホイール関連 > アライメント調整

ここ2世代のBMWとメルセデスベンツのドイツメーカーFR(後輪駆動)車に、共通の特徴が有るのをご存じでしょうか?

それはフロントタイヤのショルダー摩耗です。

ボディの大型化により1990年代のボディに比べ、BMWは3シリーズは5シリーズ並に、メルセデスはCクラスがEクラス位になっています。

しかも前輪をより前へ移動させているので、ホイールベースの伸び比はボディの拡大比を上回っていて、ロングホイールベースに起因する回転半径の拡大化を、前輪の切れ角がより取れる様アイデアを駆使し以前の回転半径を維持しようとしているのです。

ところが!そのアイデアの反動がフロントタイヤのショルダーに現れるのです。

そのアイデアとは、電車が小さなカーブを曲がる時に線路をバンク状にし車体を傾けて曲がるのをイメージしていただくと良いでしょう。

えっ!分からない? タイヤをベッタリ着いた状態で切って行くよりも、曲がる方行に傾けながら切る方が、より切れる力が生まれるのです。

特に曲がる方の反対側のタイヤ(左に曲がる時は右のタイヤ)をより倒し込むと切れてくれるのです。

そうです。これがBMWやメルセデスのショルダー摩耗の正体なんです。

FF(前輪駆動)車では、エンジン&ミッションが横置きになり足回りのスペースに余裕がないため、凝った造りに出来なくて回転半径が元々大き目なのと、前輪が引っ張って回ろうとするので、押すタイプのFRより回転半径が大きくなりにくいのです。(メルセデスの新型Sクラスは後輪操舵を使い始めた位です)

今回のお客様もその部分が気になるのと、リヤタイヤの偏摩耗での依頼でした。

フロントの偏摩耗の件はお話で全治は難しい事を説明し、フロントは少しでも良くなるよう&リヤは綺麗に摩耗するように調整しました。

最初の試走で感じた走りよりも、調整後は特にフロントタイヤからステアリングに伝わるモヤモヤ感が消え、スッキリした走りになってます。

あの調整で走りに差が生まれるのは、さすがBMWです。

30年アライメント調整等でBMWに乗らせていただいてますが、ここ2世代くらいはランフラット・タイヤの硬さが感じられない程度になりましたし、走りの面白さもちゃんと残しています。

今回の車両も19インチのタイヤを履く車両でしたが、国産某社のスポーティーカーよりも乗り心地は良いくらいでした。

昔みたいにNA直列4&6気筒が全車ターボになり、官能的サウンドは薄くなりましたがやっぱり良い車です。

あれでステアリングが太くなければねぇ・・・

        

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