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2019年3月12日タイヤ・ホイール関連 > アライメント調整
トラブルだらけで1996年の活動を終えると、資金の方も続かなくなり、ましてやエンジンが壊れたままで、新たにエンジンを制作する資金も当然ありませんでした。
そんな八方塞に、またもや光明が。
ザウルスJrの時とは別の後輩が、あのAE-101でレースがしたい!と言って来たのです。
でもその条件が、エンジン制作とECU(エンジン・コントロール・ユニット)を購入すると言うモノで、合わせて70万円と言うかなりの金額です。
それでも若いって凄い事です。
エンジンを松山市内の有力ショップに作って貰い、ECUは当時流通し始めていたMOTECと言うフルコンピューター(純正の数値をベースに、レース用に一部を書き換えたそれまでの物と違い、1から自分の好きなように内容を決められるコンピューターなのです)を設え、後輩としては考えられる最善を尽くしておりました。
とは言え早く走る事は得意でも、セッティングなんてまるで解っていない後輩君。
MOTECのセッティングは私の担当となりました。
走っては感想を言い、数値を調整しまた走る。
こうしたセッティングは、今ではシャーシダイナモと言う駆動輪を使って、実際に走っているかのようにしてエンジンの出力特性を決められるのですが、当時はドライバーの感性と記憶力が頼りでした。
(ダイナパック社製ダイナモ:OKレーシング社様HPより引用)
2速で立ち上がるコーナーの、アクセルの踏み始めとレッドゾーンまでのパワーの出方や吹け上がりの速さの比較や、3速で回るコーナーで、アクセルがハーフの状態から全開にした時の吹け上がり方、同じ回転数で同じアクセルの踏み方で、ストレートのある地点でどれだけスピードが出ているのか?等本当に忙しい仕事でした。
美祢サーキットは、コーナーからコーナーまでの距離が有る為、回転数を一々確認出来たのですが、岡山県の中山サーキットでは、本当にメーターチェックが忙しく、6割はメーターを見ていた様に思います。
こうしたセッティング作業で、私の体内センサーが磨かれたのだと思います。
お蔭で私が叶わなかった入賞を、後輩が参戦初戦を6位入賞してくれた事で少し報われました。