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2019年1月22日
コーナーでの踏ん張りを求める為に、ネガティブ・キャンバーを増やしたものの、それまでエントリー車両では直線の速さが№1だったのに、調整後にはタイムが最下位のマシンと変わらない位に遅くなったのです。
今では当たり前になっているキャンバー量による走行抵抗の増加なんて、25年も前のアライメント黎明期には思いも付かない症例でした。
何故走行抵抗が増えるのか?
㈱ブリヂストンのHPに良い画像が有りましたので、引用させて頂きます。
(㈱ブリヂストンHPより引用)
これは2輪用の画像ですが、黒い旋回方向の矢印こそが抵抗の正体なのです。
タイヤを傾けて転がすと、巻き込むように転がります。
それを強引に真っ直ぐ転がす様に回転させる事こそが走行抵抗なのです。(タイヤの抵抗もそうですし、タイヤを駆動するシャフトのジョイント部分もそうです)
実際の所、ただ真っ直ぐを早く走らせる競技の車両は、タイヤは真っ直ぐ立てる様にセッティングしています。
F-1の700馬力だと跳ね返す事が出来ますが、僅か80馬力のマシンでは、この走行抵抗の増加がマシンのポテンシャルを削いでいたのです。
またブレーキもしかりです。
タイヤを斜めにして行くと、当然接地面積が減り、ブレーキを掛けた際のストッピング・パワーも削っていたのです。
この事実に気付いたのは、レースから足を洗った後の事でした・・・