店長の日記

タイヤの交換時期 ~タイヤはいつまで使えるの?

2016年2月2日

「タイヤってどのくらい使えるの? ミゾがあればヒビ割れていても良いの?」

「乗り心地が固くなって滑りやすくなってなってきたけど、まだミゾが十分あるから平気だよね?」

「ミゾがないけど、晴れていれば大丈夫?」

タイヤの交換のタイミングって解りづらいですよね、ほとんどの方が自分の車のタイヤが「ミゾが少ない」「ヒビ割れがある」と気付くのは、車検等の点検でお店の人から指摘された時ではないでしょうか?

指摘されて初めて”そーいえば乗り心地が悪くなってきたなぁ”とか”雨ですべりやすくなったなぁ”って、後から思ったりして、なかにはお店の人からいわれても”まだだ!!まだもう少し履ける!!”とギリギリまで先延ばしする方もいるかも・・・

じゃあ適切な交換時期はいつなのか?

基本的には我々プロショップでも「残ミゾ」と外見「ヒビ割れ、傷」で判断します。

これにお客様の車の使用環境(年間走行キロや走り方)等を加えて考慮してアドバイスします。

まずは「残ミゾ」これはタイヤの模様ではありません。雨などで濡れた路面を走行するときの”水の通り道”なんです。

路面とタイヤの間の水をかき出し、しっかりタイヤが路面に密着するようにしているんです。

この為、このミゾが少なくなってくると”水の通り道”が狭くなってしまい、特に高速走行時や雨の多い時にタイヤが水をかき出しきれずに、タイヤが水の上に浮く状態になってしまいます。

この状態をハイドロプレーニングといい、こうなるとアクセルもブレーキも、ハンドル操作も効かなくなってしまいますのでとても危険です。

これを防ぐためのタイヤの溝ですから、交換時期の目安としては3mm前後になったら、高速走行の多い方はもう少し早めに交換されると安全です。

※残ミゾ1.6mm未満のタイヤを公道で使用することは法律で禁止されています。タイヤのスリップサインは目安ではなく、使用禁止状態です!!

次に外見「ヒビ割れ、傷」ですが、これはどんなタイヤでもゴムで出来ている為に経年劣化により硬化し、ヒビ割れを生じます。

大体3~4年で出始めることが多いですが、使用環境により差があります。

ヒビ割れの促進要因として、空気圧不足やオゾン紫外線の多い場所での使用、有害な影響を及ぼすつや出し剤の塗布や、あまり車を使用しない場合もゴムの疲労、劣化を促進してしまいヒビ割れが発生、成長してしまいます。

では、どの程度までのヒビ割れが「セーフ」でどこからが「アウト」かというと、傷の場合もそうですが”ヒビ割れが内部に至っているか”で判断します。具体的にはタイヤ側面のサイドウォール部に発生する細かいヒビ割れは大体セーフです。しかしながら走行面「トレッド面」のミゾのヒビ割れやタイヤのカドの部分「ショルダー部」のヒビ割れはヒビが大きく、深い場合が多く危険です。

なぜ危険なのか、それはタイヤの構造がさまざまな異なる素材を重ねて接合して出来ているからです。ヒビ割れや傷が内部に達すると、その接合部の剥がれや内部構造物の劣化の原因となり、それがタイヤの変形や強度低下につながり、最悪の場合タイヤの破裂などの原因となりうるからです。

ただ、「セーフ」のヒビ割れでもゴムの劣化が始まっているのは確かです。そのためゴムが固くなり、乗り心地が悪くなったり、走行音が大きくなったり、またスリップもしやすくなっていますので、ヒビ割れのあるタイヤは早めの交換が安心・安全です。



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