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スタッフ日記

米を搗(つ)く

2008年11月17日

「おかあさん、今年の米の出来はどうや?」

「まあまあ、やな・・・」

市内の農家に、毎年「米」を委託生産をしてもらっています。

今年も新米を受け取り、さっそく農協に精米しに行ってきました。

その農家は市内から30分ぐらい山間部に入った、耕作面積も少ない農家です。

お百姓さんの、言葉をかりれば

「お米は水が命で、冷たくて綺麗な水が美味しい米ができるそうです」

そのかわり、実が小さく収穫量が少ないのです、水温が高いと実が大きく、収穫量は

増えるそうです。

毎年30kg入りの米を15本ぐらい、分けてもらうのです、家に持ち帰り

保存するのが一苦労ですが、それでも値打ちがあります。

300円を投入口に入れて、ボタンを押すと精米機が動きだし、玄米が精米になります。

「おかあさん、標準でええな、、ボタンを押すで、、」

「あんた、ちょっと待って、」 「今日は7分撞きにするわ」

「なんでや、7分撞きやったら、米の色が黄色くなるで、、、」

「きのう、テレビでやってたけど、」

「なにや」

「ヌカを食べたら、ボケ防止になるんやて、、」 

「あんたが、ボケたら、かなんから、7分撞きにしたんや」

「まだまだ、働いてもらわんと、かなわんからな、、」

「いつまで、こき使うんや、、」

オレ達おとうさんを、まだ牛馬の如く、こき使うつもりやろか。

「あんた、お米を作ってもらっている、お百姓夫婦さんは幾つぐらいやと思う」

「そやな、、、、、お二人とも大体80歳ぐらいかな」

「そやろ、まだまだ、あんたやったら、あと20年は働いてもらわんと」

「そんなに、働かな、あかんのか、、、もうええやろ、、体がガタガタや」

「そうか、それやったら、働かんでもエエわ、、明日から家でじっとしとき、ボケてもしらんで」

オレ達おとうさんを、心配して言うてんのか、こき使おうとしてるのか、ようわからん

そやけどよう考えたら、死ぬまで働く「場」があるのは、幸せなんやろかな~

サラリーマン諸氏は定年で働く「場」が奪い取られるんやから、可哀想や、、

「あんた」

「なんや、」

「今日は早よ帰っておいでや」

「なんでや」

「あんたの好きな、料理を作ってるから、早よお帰りや」

「ハイッ・・」

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