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スタッフ日記

アンタ、、、、タヌキや

2008年9月22日

「アンタ、、、タヌキやで」

「なんや、藪から棒に、、」 「なんで、オレがタヌキやねん」

「いうちゃぁ、悪いけど、人様をだましたことは、ないで、、」 

「おかあさんには、時々ウソをついたことはあるけど、、、」

「なにを、早とちりしてんの」 「人の話は最後まで、聞きや、、」

「そうか」  「それで、タヌキがどないしたんや」

「さっき、京都大学農場で、ブドウの売り出しがあったんで、買いに行ったんや」

「そしたら、農場の中で、タヌキを2匹見たんや」

「最初はイタチかなと思ったんやけど、よく見たらタヌキやったわ、、」

「はんまに、タヌキか?」 「猫と見間違えたんと、ちゃうんか、」

「間違いないわ、、、」  「京大の学生さんに聞いたら、住み着いているそうやで」

京都大学高槻農場は、JR高槻駅から2KMほどで、広さが甲子園球場のおよそ4倍ぐらいの、大きさです。

いろんな農作物を栽培研究をしているので、野生動物にとっては、エサが豊富で、生きていくには

もってこいの、場所なのですが、いかんせん、民家が多く、近くの里山からは、いくつかのハードルを越えて

ここまで、来なければならず、このタヌキ達もやっと、ここにたどり着いたのでしょう。

個人的には、このまま、そっと成長を見守ってやりたいのですが、そうは、うまくいかないでしょう。

やがて、大勢の人の知るところとなり、マスコミに取り上げられ、好奇の眼で大勢の見学者が訪れ、

いろんな、勝手な意見を言い出すに、決まっている。

「そっと、しておいて、、、」

「いや、人に危害を加えたら、どうするんや、だれが責任をとるんや」

「病原菌を人に移したら、どうするんや」

「国有地やから、国がなんとかしろ」

タヌキは好んで、ここに来たわけではない、人間が増えすぎて、棲家を追われて行き場が無くなっただけや。

「おい、おかあさん、」

「なんや、アンタ」

「このことは、他の知り合いに、話したらあかんで、」「見学者が押し寄せて、タヌキが可哀想や」

「もし、目の前をタヌキが通り過ぎても、知らん振りしときや」

「脅かしたら、あかんで、」

「はい、はい、、わかりました」 「それより、このブドウ、美味しいで、はよ食べてみ、、」

「種なしブドウやから、美味しいわ、、」

そうか、種無しか、、、、、

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